両親が毒親:最強な高圧・威圧タイプから心を解放する実践的アプローチ

女性,親子

私たちが育つ過程で、親から受ける影響は計り知れません。 時にはその愛情が毒に変わり、高圧的で威圧的な態度に苦しむこともあります。親の言葉や批判が、心の中に重くのしかかる影を落とし、押しつぶされそうになる毎日。

そんな状況に身を置くあなたへ、毒親育ちの経験を持つ精神科看護師・カウンセラーとしての視点から、少しでも心の支えになるような情報をお届けしたいと思います。

あなたの心の平穏を取り戻すための実践的な一歩を、一緒に踏み出していきましょう。

目次

両親が毒親「高圧・威圧タイプ」の特徴

毒親とは、感情や精神的な面で子どもに大きな負担をかけ、健全な成長を妨げる親のことです。 高圧・威圧タイプの毒親は、言葉や態度で子どもを支配し、自分の意に沿わない行動を強く否定します。

高圧・威圧タイプに見られる言動

このタイプの親は、子どもの意志を無視し、恐怖でコントロールしようとします。

  • 意見の押し付けと否定:子どもが夢や意見を語ると「そんなことできるわけがない」「お前には無理だ」と頭ごなしに否定する。
  • 威圧的な態度:常に優位に立とうとし、怒鳴る、ため息をつく、沈黙で圧力をかけるなど、感情の暴力で追い詰める。
  • 子どもの意志を無視:進路や就職、結婚など人生の重大な選択を、子どもの意向に関係なく勝手に決める。

このような環境で育つと、子どもは自己肯定感が著しく低下し、常に不安を抱え、対人関係に悩む大人になりがちです。

【対処法】毒親の支配から立ち向かう3つのアプローチ

高圧的な親に「NO」と言うのは難しいですが、自分を守るためには、冷静さと勇気が必要です。

STEP
自分の感情を認識し、客観視する

まずは「私は今、傷ついている」「私はこう感じている」と、自分の感情を正当化することが大切です。

  • ジャーナリング(書き出し): 感情をノートに書き出すことで、母親の言動と自分の気持ちを切り離し、冷静に状況を把握する練習をします。
  • 冷静な会話練習: 感情的になると、さらに状況は悪化します。親の言動に対して理性的に反応し、感情を乗せずに意見を伝える練習を重ねましょう。
STEP
「NO」と言い、境界線を明確に設ける

自分を守るための行動は、決して間違いではありません。

  • 「それはおかしい」と伝える勇気: 親の言動に対して、「あなたの言葉は傷つく」「それは私には無理」と、はっきりと「NO」を伝える練習をしましょう。
  • 物理的・心理的距離を置く: 距離を取ることは一時的な解決策ではなく、心を守るために不可欠な方法です。自分の意見を主張することで、親の影響を減少させます。
STEP
支え合うコミュニティと繋がる

一人で戦う必要はありません。同じ悩みを抱える仲間と繋がることは、精神的なサポートになります。

  • グループセラピーの活用: 同じような経験を持つ人たちと感情を共有することで、孤独感が和らぎ、自己理解が深まる助けになります。

カウンセリングの力:メリットと現実的な注意点

カウンセリングは、毒親との関係を整理し、心の傷を癒やすための強力な手段です。

カウンセリングのメリット

  • 自己肯定感の回復:毒親に囚われたメンタルを解放し、失われた自己肯定感を育む大切な時間となります。
  • トラウマの乗り越え:専門家と話すことで、過去のトラウマを客観視し、心の平穏を取り戻す手助けをしてもらえます。
  • 具体的な対処法の獲得:個々の状況に応じた具体的なアプローチを学び、自分の声を取り戻すことができます。

現実的な注意点とリスク

  • コストと時間の負担: 継続的なケアには、経済的な負担と時間の確保が必要です。
  • 感情をさらけ出す恐怖: 高圧的な親に育てられた方は、感情を表に出すことに恐怖を感じます。辛い時は無理せず、信頼できるカウンセラーを選ぶことが鍵です。
  • 解決策が見えない不安: 心の問題は複雑です。すぐに解決策が見つからなくても焦らず、継続的なプロセスだと理解しましょう。

【私の体験談】最強の毒親から得た「心の財産」

私は、普段精神科のデイケアと訪問看護の看護師の仕事をし、副業で毒親専門カウンセラーをしています。

実は私自身、両親がタイプ別の毒親であり、特に父親は今回お話しした高圧・威圧タイプでした。随分苦しみましたが、以下の方法で人生を歩み直すことができました。

看護師としての「無償の愛情」による昇華

私は20代前半で家を出て距離を置きました。両親を頼れない苦労はありましたが、看護師という仕事を選びました。

  • 患者さんに「ありがとう」と言われ、感謝される経験
  • 親から得られなかった「無償の愛情」を、仕事を通じて昇華することができました。

親からの愛情がなくても、人から感謝され、社会に役立つことで、心の空白を埋めることができたのです。今となっては、この経験が私の「心の財産」となっています。

毒親とは「距離を置くことの必要性」

両親が兄弟の子ども(孫)を可愛がる姿を見て、「自分は産まれて来なければ良かった」と思ったこともあります。しかし、親も完璧ではない、足りない所がある人間だと、自分も歳を重ねることで徐々に許せるようになりました。

私の経験からも、毒親とは「距離を置くことの必要性」を強く実感しています。

誰かに話しを聞いてもらうだけで心は晴れます。毒親に振り回されない人生を歩むためのヒントを、対話によって感じていただきたいと思っています。

結論

毒親との関係は非常に苦しいものですが、自分自身を守ることが最優先です。 勇気を持って距離を置き、カウンセリングを利用することで、心の平穏を取り戻すことができます。

あなたは一人ではありません。自分の幸せを追求する権利があるのです。希望を持って、未来へ進んでください。

今回は母親が毒親の場合について6タイプに分けてお話しさせて頂きました。

次回は、両親が毒親で『過保護・過干渉タイプ』の場合についてお話しさせて頂きます。

宜しくお願い致します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次